No.340 ハムスターの脱毛

ハムスターに脱毛疾患は多いです。主な鑑別としては、

・痒みと発赤が酷い:アレルギー、細菌性皮膚炎、好酸球性皮膚炎
・痂疲が増えて掻痒がある:疥癬
・痒みはなく皮膚は比較的きれい:ニキビダニ
・幼体で痒みはない:真菌症(→No256皮膚糸状菌症)
・高齢で痒みはない:肝疾患、腎疾患、副腎疾患
・痒みはなく色素沈着がある:副腎疾患
・自壊や痛みがある:皮膚型リンパ腫(→No202リンパ腫)

いくつかの疾患が合併している場合もあります。診断は症状に加えて、年齢、皮膚のスクラッチ検査、ウッド灯検査、培養検査などを行い、難治性であれば皮膚の組織検査を行います。肝疾患、腎疾患、副腎疾患を疑う場合は、血液検査、レントゲン検査、超音波検査などが必要です。

また、木屑系、チップ系の床材を使用している場合は、それがアレルギーの原因になっている場合があります。アレルギーに配慮とうたっていても良くない場合が多いです。チモシーや紙製のものに変えましょう。肥満や脂の強い食事も皮膚にはよくありません。

とくに高齢のハムスターは、診断がついても投薬が必ずしも有益にならない場合があります。抗生剤、抗真菌剤、駆虫薬など、ハムスター用に作られたものはありません。元気そうにみえても実際は内臓が弱っている場合もあります。そのような場合は副作用がほとんどない代替医療もオススメです。


ニキビダニ症で脱毛した高齢(2歳)のハムスター