No.136 犬ウィルス抗体価検査 (Canine VacciCheck)

今まで、外の検査所にお願いしなければならなかった、犬のジステンパー、パルボ、アデノウィルスの検査が院内で、そして外注よりも安価でできるようになりました。この3種のウィルスに対するワクチンはコアワクチンといわれ、犬の混合ワクチンの中で最も重要なものです。

最初の年のワクチンは必須ですが、2歳以降のワクチンについては、毎年必要なのかどうか、以前から議論がありました。今回、この3種のウィルスの抗体価を測定することにより、採血が必要なのと、次の日のご報告になってしまいますが、その年のコアワクチンが必要かどうかを判断できます。本当にそのウィルスに対して免疫を持っているかどうかは、メモリーBリンパ球なども関与して少し専門的な話になるのですが、抗体価がきちんと上がっていれば、そのウィルスに対しては免疫を持っている可能性が高いといえます。

残念ながら、レプトスピラや猫ちゃんのウィルスに関しては、今のところ外の検査所にお願いするしかありませんが、高齢だとか病気があるからワクチンが心配だという方には良い方法だと思います。しかし、検査で抗体価が不足しているという結果が出てしまった場合は、ワクチン接種が必要となります。

ウィルス抗体価検査をして抗体価が十分にあると判定された場合には、混合ワクチンをやらなくても、ワクチンをしていただいている方と同じ下記のサービスを継続させていただきます。

『当院で1年以内に、混合ワクチンを接種していただいているか、もしくはウィルス抗体価検査で抗体価が十分にあると判定されている場合(ワンちゃんの場合はフィラリアの予防も必要)』
・再診料無料
・爪切り、肛門腺の処置無料
・トリミング(有料)
・ペットホテル(有料)

ご希望の方は診察時にご相談ください。

残念ながら、ドッグランやドッグカフェへの入場、当院以外でのペットホテルやトリミングなどは、ウィルス抗体価検査だけでは断られる場合があるかもしれません。また、マンションなどにお住まいの場合、内規もよく考慮してご検討ください。

また、狂犬病ウィルスに対しても抗体価検査は可能ですが、今のところ、狂犬病予防注射は法律で年に一度の接種が義務付けられています。