No.213 動物愛護法の改正

犬や猫に「マイクロチップ」装着を義務付けることなどを柱とする改正動物愛護法が6月12日、成立しました。生後56日(8週)以内の犬や猫の販売禁止、動物虐待への罰則強化も盛り込まれました。

改正法では、犬や猫の販売業者に対し、マイクロチップの装着と所有者情報の環境相への登録を義務付けています。マイクロチップの装着の義務付けは、飼い主がペットを安易に捨てることを防ぐほか、災害などで迷子になった際に役立ちます。また、登録された犬猫を購入した飼主さんは、引っ越しや譲渡などがあった場合、情報変更の届け出も義務となりました。既に飼っている飼主さんには、装着の努力義務です。
改正法は他にも、出生後56日(8週)経っていない犬や猫の販売を原則禁止しました(一部の日本犬を除く、後述)。現行法では49日(7週)でした。
また、近年多く報道されている動物の虐待への罰則も強化されました。現行法では、動物を殺傷した場合「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」を科していましたが、「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」に引き上げられました。
これらは原則、公布から1年以内に施行されますが、マイクロチップの義務化は3年以内、56日規制は2年以内とされました。

とても良い法改正だと思いますが、56日規制は「日本犬保存会」と「秋田犬保存会」が、秋田犬や柴犬などの日本犬は規制の対象外とするよう求め、柴犬、紀州犬、四国犬、甲斐犬、北海道犬、秋田犬の6種がこの規制の対象から外れました。「天然記念物の保存のため」という理由だそうで、49日と56日で科学的根拠がないというデータもあるそうですが、この時期の子犬の1週間は、ヒト場合の数ヶ月~1年くらいにあたる大事な時期です。この1週間に、天然記念物の保存のためのどんな意味があるのでしょうか?早く足並みを揃えて欲しいものです。