No.120 甘咬み (Bite at)

犬、猫、フェレットなどの若い個体では、遊びでじゃれつき甘咬みをすることがよくあります。力加減がわからない個体であったり興奮しすぎると、ヒトにとって痛かったり場合によっては怪我となる場合もあります。甘咬みの原因は母親や兄弟から早く離れさせられてしまい社会性が十分に養われていないことが主な原因といわれています。今回は甘咬みへの対処です。

まず基本は、力を入れて咬んだ瞬間に「痛いっ」と言って離れ、しばらく(1分程度)無視することです。これを繰り返し行い、力を入れて咬んではいけないということを学ばせます。よく言われている、咬まれたときに指や手を口の奥に突っ込むという方法は、まれに上手く行くこともありますが、より興奮してさらに激しく咬むようになり逆効果な場合が多いです。また、咬んできたときに叩くのはヒトの手を怖がるようになり、より攻撃性が増す場合があります。体罰は厳禁です。

単純な無視が効果的でないような場合には「痛いっ」と言ったあと別の部屋に行ってしまいましょう。そのときに、動物を残した部屋におもちゃなど興味を引く物を残さないことが重要です。飼主さんと遊べなくてつまらないと思わせることが大切です。別の部屋から戻ったら、また普通に接してください。また咬んで来た場合には同じことを根気よく繰り返します。

上記の方法でうまく行かない場合によくみられるのは長時間のお留守番をさせている場合です。まだ幼い動物にとって6時間以上を1匹で孤独に過ごすことは非常に過酷なことで、エネルギーも発散できず大きなストレスとなります。ご親戚やお友達、ペットシッターさんなどに協力してもらい、長い時間の孤独を与えないようにしましょう。小さいうちは咬むことが好きなものです。遊ぶ時間やお散歩の時間を増やしてストレスを発散させることも重要です。

繰り返し根気よく愛情を持って、「痛いっ」→無視を行ってください。そして長時間の孤独を与えないようにしてください。