No.284 猫の副鼻腔炎

猫によくある疾患の1つに副鼻腔炎があります。鼻の奥にある空洞を副鼻腔といい、猫には鼻腔(鼻の内部)の上にある前頭洞、奥にある蝶形骨洞の2つがあり、ここに炎症を起こす事を副鼻腔炎といいます。副鼻腔の一部は鼻腔と繋がっているため、鼻腔内に炎症があると副鼻腔内に炎症が波及してしまうことがあります。鼻腔と副鼻腔の炎症は併発することも多いです。炎症の結果、副鼻腔に膿が溜まった状態を蓄膿症といいます。

症状は鼻水、くしゃみ、鼻づまり、呼吸困難、結膜炎や鼻炎が併発する場合もあります。原因の多くは、細菌や真菌、ウイルス感染(とくにヘルペスウイルス)による鼻炎からの感染・炎症の波及ですが、歯周病から口腔鼻腔瘻になり鼻炎、副鼻腔炎になる場合もあります。

治療は基礎疾患の治療、鼻炎の場合は鼻炎、歯周病が原因の場合は歯周病の治療が優先されます。また対症療法として、ネフライザー(吸入薬を入れて使用する吸入器)を使用したり、難治性の場合は外科的な対処が必要な場合もあります。とくに慢性化して頭蓋骨に感染や炎症が波及している場合や、持病があったり高齢などで免疫力が弱っている場合などは治療が困難となります。副鼻腔炎になる前、鼻炎や歯周病だけのうちに治療することが重要です。


副鼻腔炎の猫の鼻水

こちらもご参照下さい
No218 口腔鼻腔瘻