No.225 猫の食事

猫と暮らしていて、食事の悩みを持ったことがあるヒトは91.8%という統計があります。ほとんどの方が食事の悩みを持ったことがあるということです。1860年にロンドン在住のアメリカ人、ジェームス・スプラッド氏がはじめてのドッグフードを作り、猫用缶詰は1950年代に、ドライフードは1960年代にアメリカで登場しました。まだまだ歴史は浅いです。

猫のフードも犬同様に、ドライ、セミモイスト、ウェット、手作りとあります。それぞれのメリット・デメリットを考えてみましょう。

ドライフード
メリット:いたみにくく長期保存が可能、歯石が溜まりにくい、ほとんどが総合栄養食、経済的
デメリット:水分がとりにくい、添加物が多い
セミモイストフード
メリット:比較的長期間の保存が効く、ドライフードに比べて美味しい
デメリット:添加物・保存料が多い、糖分が多く太りやすい
ウェットフード
メリット:美味しい、水分をとりやすい
デメリット:いたみやすい、総合栄養食が少ない、ドライフードに比べると歯石が若干溜まりやすい、添加物が入っている
手作りごはん
メリット:美味しい、添加物が少ない
デメリット:歯石が若干溜まりやすい、栄養のバランスをとるのが難しい

猫に喜んで食事を食べてもらうには、犬より大変な場合が多いです。食事に影響する要因としては
猫としての本能:肉食動物、ハンター、単独生活
母猫の影響:妊娠期、授乳期
居住スタイル:ライフスタイル、場所、気温、状況
食事の履歴
などがあります。

猫が食べ物を選ぶ基準は1.匂い、2.形・大きさ、3.食感、4.味、5.栄養バランスの順といわれています。犬やヒトとの味覚の大きな違いは、猫は甘味受容体を形成するためのTas1r2遺伝子が欠損しているので、甘味を感じることができず苦味に敏感なところです。また、嗅覚受容体がヒトの何百倍もあるため匂いにとても敏感です。色もヒトとは違うように見えているといわれています。ドライフードなどにはカラフルなものもありますが着色剤が多くなるだけで、あまり意味はありません。