No.210 巣立ちビナ

5月から8月は、毎年様々な種類の野鳥のヒナが病院に持ち込まれます。当院ではスズメやヒヨドリが多いです。公園などに一羽でいる小さな姿はとても可哀そうに見えて、動物が好きな方は助けてあげたくなります。ところが、このヒナたちは『巣立ちビナ』の可能性があります。

巣立ちビナは親鳥がそばにいて、飛び方や餌の取り方、仲間とのコミュニケーション方法、外敵からの身の守り方などを学んでいます。社会勉強中なのです。ヒトが近くにいるために、親鳥は迎えに行けずに困っているかもしれません。近くに巣を発見出来たら、そっと戻してあげて立ち去ってください。また、もしその巣が壊れていたら、カップ麺の空き容器などを利用して、その中に壊れた巣を入れてガムテープなどで木に張り付けてあげて下さい。そうすると親鳥が鳴き声を聞きつけて餌をはこんできます。

怪我をしている時は保護が必要な場合もありますが、怪我や病気の場合でも、基本的に野鳥を飼育することは法律で禁止されています。以下の神奈川県のWebサイトも参照してください
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/f4y/05shoubyou/top.html