高齢動物に対してやってあげられることをまとめてみました。
定期的な健康診断・病気がないかどうかの確認
犬では、各種関節炎(→107)、椎間板ヘルニア(→82,83)、変形性脊椎症(→22)、歯周病(→18,108)、僧房弁閉鎖不全症、(→29,30,109)、腎不全(→55,56)、甲状腺機能低下症(→77)、副腎皮質機能亢進症(→79)、糖尿病、腫瘍(→92,93,94,95)、前立腺疾患、子宮疾患、会陰ヘルニア、白内障、認知症(→110,111,112)
猫では、各種関節炎(→107)、変形性脊椎症(→22)、肥大型心筋症・高血圧(→29,30,109)、腎不全(→55,56)、甲状腺機能亢進症(→78)、糖尿病、便秘・巨大結腸症、腫瘍(→92,93,94,95)
などがよくみられます。できれば症状が顕著になる前に病気をみつけた方が、動物も飼主さんも楽です。
・動きが鈍くなった
・散歩に行きたがらなくなった
・触られるのを嫌がるようになった
・食べる量が減った
・お水を飲む量が増えた(→3)
・よく吐くようになった
・下痢もしくは便秘をすることが増えてきた
このような症状がみられたら、老化のせいと片付けず早目に診察を受けてください。小・中型犬で10歳、大型犬で7歳から、猫で10歳を超えたら、健康そうにみえても年に2~3回の健康診断を受けてください。
適度な運動・散歩
筋肉の維持、内臓の正常な活動、動物を寝たきりにさせないために適度な運動は重要です。また、体の自由が利かなくなってきた老犬にとって、楽しいお散歩は、心に安らぎ、脳に刺激を与えます。しかし、高齢の犬での運動・散歩にはいくつかの注意が必要です。
・首輪から胴輪に変える:頸の負担を減らします
・排泄のためだけの散歩にしない:屋内でもトイレができるようにトレーニングをしてください(若いうちからすべきです)
・補助具を使う:自立歩行ができなくなっても補助具を使いなるべくお散歩をしましょう
・歩けなくなってもカートに乗せて外へ出す:認知症の予防、夜泣きの防止に必要です
・季節ごとの注意点:春は花粉症やマダニ、夏は熱中症(→19)、秋は急な温度変化、冬は血行が悪く筋肉や関節の動きが悪いのでウォーミングアップをするなどが重要です
上記のようなことに注意して、量より質を意識した楽しいお散歩タイムにしてください。いずれにしても無理は厳禁です。