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No.77 犬の甲状腺機能低下症 (Hypothyroidism)

最近、甲状腺機能低下症の犬をよくみます。

犬の甲状腺機能低下症の多くは、自己免疫性の甲状腺炎または特発性の甲状腺萎縮を原因としています。中~高齢犬での発生が多く、猫では稀です。

よくみられる症状として

・全身症状:肥満(50%)、虚弱運動不耐(20%)

・皮膚症状(80%):乾燥、落屑、脱毛(尾部、前胸部、間擦部、長期になると両側対称性脱毛)、脂漏、色素沈着、膿皮症、被毛の変色、などがみられます。細菌や真菌の二次感染がなければ、通常は痒みはありません。

・神経症状:虚弱・運動失調・反射低下などの末梢神経障害(5~10%)。内耳神経麻痺・顔面神経麻痺・三叉神経麻痺・斜頚・眼振などの中枢神経症状(少数例)。

・循環器症状:ほとんどの症例で心機能の低下、叙脈。

・その他:繁殖障害、粘液水腫(むくみ)、低体温、眼疾患。

・一般血液検査:軽度の非再生性貧血(25%)、低Na、高コレステロール(75%)、低血糖、ALP・ALT・CKの上昇。

上記のようなものがありますが、簡単に言えば活力の低下です。

確定診断には血液で、血清総サイロキシン(T4 90%で低下)、血清遊離サイロキシン(fT4 90~98%で低下)、血清甲状腺刺激ホルモン(TSH 60~65%で上昇)を測定します。

治療は甲状腺ホルモンの投薬です。通常は、投薬後1週間ほどで活力の改善がみられます。皮膚症状などの改善には数ヶ月単位の時間がかかります。残念ながら生涯に渡る投薬が必要なことが多いです。


No.76 犬の嗜好性

嗜好性とは、その食事を好んで食べるかどうかの指標です。『嗜好性が高い』は多くの個体が好んで食べるという意味です。

犬の食事の嗜好性についての研究もいろいろと報告されています。犬は

匂い>食感>味>見た目

の順で食事を吟味しているそうです。誤食をしてしまう犬が、ヒトから見れば信じられないものを食べてしまうのもうなずけます。当院では、果物の種やおもちゃに始まり、電池、女性の下着、避妊具なども内視鏡で取り出したことがあります。

お肉の種類では、

牛肉>豚肉>ラム肉>鶏肉>馬肉

の順で好むそうです。でも、ほとんどの犬は牛肉でも馬肉でも喜んで食べていますよね。どのように実験したか興味があります。

また、生肉よりも調理した肉を好みます。

缶詰肉>その場で調理した肉>生肉

という報告もありますが、個人的にこれは、ペットフード会社絡みの研究のように思えます。

嗜好性の学習については、生後6ヶ月までに、特定の食品しか食べたことのない子犬は、食べ物に対する嗜好性が固定されてしまい、好き嫌いが激しくなるという報告と、離乳後16週間、同じ缶詰で育てた子犬は、その後は、慣れた食べ物よりも目新しい食べ物を好むといった逆の報告もあり、まだまだ、定まった学説はありません。個人的には、若いうちに様々な食品や舌触りを経験した犬は、目新しい食品でも用意に食べてくれるようになると思います。一昔前は、同じドッグフードで長く与えたほうが良いという考え方が、獣医師の間にもありましたが、経済的なメリット・デメリットはありますが、やはり、栄養面などからも、多くの食材に触れたほうが良さそうに思います。


No.75 犬は人の話を理解しているか

犬と長く暮らしていると、間違いなく自分の言ったことを理解していると思う瞬間があると思います。また、犬に話しかけると、じっと耳を傾けて、あたかもこちらの話を聞いているかのように見えますよね。

動物行動学者であり、ドッグトレーナーのパトリシア・マッコーネル女史は、どの国の犬でも、犬を呼ぶときの「コイ」のような号令は、早いピッチの高いトーンであり、犬を静止する「マテ」のような号令は、ゆっくりとした低いトーンの音声が使われていると報告しています。

犬どうしで遊んでいるときは「キャンキャン」という早いピッチの高いトーンで、相手を威嚇するときには「ウゥー」という低い唸り声を出すことを考えると、音声のピッチとトーンは相手とのコミュニケーションに、大きな影響を与えていると考えられます。

また、パトリシアは、イヌに指示を与えるときには、ハンドシグナルやボディランゲージのような資格的な情報が、言葉による指示、聴覚的情報よりも優れていることも報告しています。

犬は母音は聞き取れるが、子音は聞き取れないなどと昔からいわれてきましたが、近年、犬はかなり複雑な言語理解もするという報告が出てくるようになりました。2004年の『サイエンス』誌に、9歳のボーダーコリーのリコちゃんが、約200個の物の名前を理解したという報告がされました。この語彙量は、ヒトの3歳時に匹敵するそうです。
また、2010年には、同じボーダーコリーのチェイサー君に、1022個のおもちゃの名前を覚えさせたという報告がありました。チェイサー君は、学習したものを種類別に区別することも出来たそうで、例えば「ボールを持ってきて」と言えば、いくつかあるボールのいずれかを持ってくることができたといいます。この論文では、犬が1000を超える固有名詞を学習できたということは、犬がヒトの受容性言語能力(言葉を聞いて理解する能力)に匹敵するものを持っていると述べています。

犬は本当にヒトの話を理解しているかもしれませんね。


No.74 シャンプー後のトラブル(グルーミング後毛包炎)

『シャンプーの間隔は、どのくらいが良いですか?』よく受ける質問の1つです。シャンプーの間隔は、動物の種類・品種、年齢、健康状態、短毛か長毛か、皮膚の状態、シャンプーの目的、使用するシャンプーの種類、季節、動物がシャンプーを好きかどうか、飼主さんの都合などによって異なりますが、大まかな目安として、健康な犬の場合は、暑い時期で週に1度くらい、涼しい時期で2週に1度くらい、健康な猫の場合は、季節を問わず月に1度くらいをお勧めしています。

自宅でシャンプー・グルーミングをやっていただくことは、動物の健康管理にも非常に良いことですが、最近、グルーミング後毛包炎と呼ばれる、シャンプー・グルーミングの後のトラブルをよく診ます。毛包炎とは、毛包(毛穴)に炎症が起こっている状態を言います、感染症(細菌、真菌、ニキビダニ)はじめ、様々な原因で起こります。

動物の毛は、頭→尾、体幹→肢先、といったような毛の流れを持っています。シャンプー・グルーミング時に、この流れに逆らって、激しくブラッシングをしたり、強くゴシゴシ洗ってしてしまったりすると、毛穴の中で毛が激しく動いたり、毛が折れてしまったりして、毛穴の壁が傷つきます。その傷ついた毛穴の壁にシャンプー剤や細菌、真菌が入ることによって毛包炎が起きます。

一般的な症状は、シャンプー・グルーミング後に急速に発症します(48時間以内)。背中から腰にかけての発生が多い様です。皮膚には、赤み、ブツブツ、腫れなどが見られます。症状がひどいと痛みを伴います。

とくに、毛の硬い短毛種でよく見られますが、長毛種でも発生することがあります。どの動物をシャンプーするときでも、なるべく、毛の流れに逆らった処置は控えましょう。また、皮膚病になりやすい動物は皮膚や毛穴が、もともと弱い場合があります。とくに注意して下さい。

治療には、抗生剤や痛み止めが必要な場合が多いです。なるべく早く、受診して下さい。


No.73 夏のトラブル

暑い日が続いています。犬、猫、うさぎ、フェレット、ハムスター、リスなどは、室温25℃以下、湿度60%以下の環境が理想です。ある研究では、健康な犬でも28℃以上の環境に15分以上いると熱中症にかかってもおかしくないのだそうです。うちの子はクーラーが嫌いで、いつも暑いところで寝ている。というような話を良く耳にしますが、非常に危険です。脳にあるサーモスタットが働かないうちに、自分が暑いと感じないうちに熱中症になってしまう場合があります。とくに、高齢の動物、心疾患などの持病を持った動物、短頭種では注意が必要です。

この時期は、激しい運動はもちろん、暑い時間のお散歩も避けてください。シャンプーをしたあとの濡れっぱなしなども良くないです。

横浜の夏は、扇風機だけでは、動物たちは乗り切れません。中には、冷房が苦手という飼主様もいらっしゃると思いますが、エアコンを使用して暑さを乗り切ってください。

熱中症、熱射病動物が快適な気温・湿度、も参考にして下さい。

また、この時期は花火大会やお祭りなども多いです。たくさんの動物が大きな音を怖がります。聞こえないようにするのが一番ですが、パニックになってしまう動物には、副作用の心配がほとんどないホメオパシーがお勧めです。お気軽にご相談ください。

雷恐怖症 Thunderstorm phobia、も参考にして下さい。


No.72 肝臓の検査2

前述のような、肝疾患を疑う症状がみられたり、症状がなくとも肝酵素の上昇が認められた場合、まずは下記の項目のきちんとした評価が必要になります。

・詳細なヒストリー:品種、年齢、食事、薬物、中毒など

・院内での他の血液検査:CBC、TP、ALB、NH3、BUN、T-BIL、GLU、T-CHOL、TGなど

・外注での血液検査:TBA、ACTHtest、T4、fT4など

・画像診断:レントゲン検査、超音波検査、CT検査

・黄疸がある場合:RBC凝集試験、クームス試験など

・肝腫大がある場合:超音波ガイド下FNA、FNB

・腹水がある場合:腹水の細胞診

動物の状態が落ち着いている場合は、このような検査で診断(または仮診断)を付け、治療、もしくは無治療で経過観察をします。動物の状態が悪く、一刻も早く診断を付け集中的な治療が必要だと考えられる場合は、

・試験開腹による病理組織検査

を行う場合があります。CT検査、試験開腹には全身麻酔が必要です。動物の状態が悪ければ行うことが難しいこともあります。肝臓は予備能力が大きい臓器で、気付いたら大変な状態だったというようなことが多々あります。また、肝臓疾患は、胆嚢・胆管疾患、膵臓疾患、小腸疾患、心臓疾患などと一緒に起こっている場合も多いです。定期的な健康診断で早く異常を見つけるのが重要なのは言うまでもありません。お勧めしている、定期的な健康診断は、10歳ぐらいまでの健康な犬・猫なら1年に1~2回、10歳以上なら1年に2~3回です。


No.71 肝臓の検査1

前回は胆嚢の病気のお話をしました。今回は肝臓の検査のお話です。まず、肝疾患のときの主な症状は、

・元気、食欲の低下

・嘔吐、下痢

・体重減少、発育不良

・腹囲膨満(肝腫大、腹水による)

・多飲・多尿

・黄疸

・出血傾向

・神経症状(肝性脳症による)、行動の変化

上記ののようなものですが、肝疾患のときの症状は、もともとあいまいではっきりしないものが多いので注意が必要です。実際には、健康診断や犬の場合はフィラリア検査時の血液検査の結果、肝酵素を測定して、上昇が認められる場合にはじめて肝疾患を疑うことも多いです。

主な肝酵素には、

ALT(GPT):アラニンアミノトランスフェラーゼ

AST(GOT):アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ

ALP:アルカリフォスファターゼ

GGT:ガンマグルタミルトランスフェラーゼ

上記の4つが主に用いられています。ここで注意しなければならないのは、これらの値が上昇している場合でも、必ず肝疾患があるというわけではなく、また、全ての値が正常値の場合でも、絶対に肝疾患が存在しないというわけではないことです。これは、肝臓はさまざまな肝外疾患の影響を受けるため、肝臓自体には大きな問題がなくても肝酵素の上昇がみられることが非常に多いためで、このような状態は反応性肝障害などと呼ばれていて、代表的な疾患としては、胃腸疾患、膵臓疾患、敗血症(感染症)、代謝性疾患、心疾患(右心不全)、薬剤(ステロイド剤、抗てんかん薬など)などが挙げられます。とくに代謝性疾患の中で犬の副腎皮質機能更新症(クッシング病)や猫の甲状腺機能亢進症には注意が必要です。

今回で大事なことは、肝酵素の上昇がなくても必ずしも肝疾患は除外できないということと、肝酵素の上昇があった場合でも肝疾患でない可能性もあるということです。

次回に続きます。


No.70 胆嚢疾患(Gallbladder disease)

犬の胆嚢の病気が増加しています。胆嚢は肝臓の裏側に張り付くようにある袋状の臓器で、形はちょうどナスのような形をしています。胆臓で作られた胆汁を蓄えています。胆汁は消化液で、とくに脂肪の消化を助ける働きがあり、胆嚢は必要に応じて収縮して、この胆汁の流れ道(総胆管)を通して十二指腸へ送り出し食物の消化を助けます。この胆汁の流れがせき止められると、体が黄色くなる黄疸になります。この状態を閉塞性黄疸といいます。

犬の主な胆嚢疾患は、胆嚢内に胆泥が溜まる胆泥症、ムチンが溜まる胆嚢粘液嚢種、石が溜まる胆石、胆嚢が腫瘍化する胆嚢腫瘍などがありますが、いずれの場合も胆嚢の変化は非可逆性である場合が多く、放置すると最終的に胆嚢が破裂して、生命をおびやかす急性の腹膜炎やDICの状態となります。また、破裂しない場合も、胆管・肝臓そのものまで病変が侵入してしまう場合も多くみられます。

原因としては、脂質代謝異常などの遺伝的なもの、甲状腺の異常、膵臓疾患との兼ね合い、食事などが挙げられていますが、まだ、よくわかっていません。犬種ではコリー、シェルティー、シュナイツァー、ダックスフント、チワワなどによく見られると言われていますが、どの犬種でも起こります。

診断は、犬種、症状、に加え、ALT、AST、ALP、GGT、T-CHOなどの各種血液生化学検査、レントゲン、超音波などの画像診断で総合的に行います。しかし、確定診断には試験開腹が必要な場合がほとんどです。

治療は、内科的にはウルソデキシコール酸などの利胆剤などの投与をしますが、胆嚢自体、昔、食事がいつも出来るとは限らない時代には必要であったが、食事が保障されている現在の犬たちには無くても良い臓器だと言われていて、前述のように非可逆性の変化であることから、可能であれば軽度のうちの外科手術が推奨されています。


No.69 乳腺腫瘍2(Mammary tumor)

治療

麻酔がある程度安全にかけられる場合で、炎症性乳癌(はっきりしたしこりが乳腺にはないが、炎症、発赤、痛みが強い、悪性度の高い乳腺癌)などの特殊な状況以外においては、一番良い治療法は外科手術です。放射線治療や内科治療(抗癌剤、ホルモン剤)なども研究はされていますが、現在、外科手術に勝る治療法はありません。犬、猫の場合の基本的な手術法は、癌細胞がリンパ節を通じて転移することを防ぐため、腫瘍がある側の乳腺と鼠径リンパ節(場合によっては腋窩リンパ節も)を全部摘出する、片側乳腺全摘出術を行います(両側に腫瘍がある場合には、両側の乳腺を1度に切除する両側乳腺全摘出術を行う場合もあります)。ウサギの場合は、各乳腺が独立しているので、その腫瘍のみの摘出をします。注意すべき点としては、多くの症例で卵巣や子宮にも病変が確認されるので、卵巣・子宮の摘出も同時に行います。卵巣や子宮に病変が認められない場合は、乳腺の手術のみで良いという考え方もありますが、個人的には、卵巣、子宮にもいずれ問題が生ずることが多いので、一緒に手術することをお勧めしています。摘出した乳腺腫瘍に病理組織検査を行い、良性か悪性かを判断します。

予防

犬でのデータですが、最初の発情を迎える前に不妊手術をした場合の発生率は約0.05%であるのに対し、初回の発情後の手術の場合は約8%、2回目発情後以降の手術の場合は約26%となり、発情周期の経過とともに発生率が高くなることが報告されています。また、出産を経験している動物は、未経産の動物と比べると、発生率が低いことが知られています。つまり、生後5~6ヶ月での不妊手術が一番の予防です。その時期をのがしても、子供を取らないのであれば、出来たら3歳くらいまでに不妊手術をしてあげて下さい。そして、不妊手術をしないのであれば出産を経験させることが、乳腺腫瘍の発生リスクを減らします。

お腹にしこりをみつけたら、なるべく早く診察を受けて下さい。とくに猫の場合は、乳腺腫瘍はほとんどが悪性です。他の多くの悪性腫瘍と同様に、悪性の乳腺腫瘍でも、早い段階で手術すれば根治する場合も多いです。


No.68 乳腺腫瘍1(Mammary tumor)

乳腺に発生する腫瘍を乳腺腫瘍といいます。犬での発生率は全腫瘍の約30%で、その50%が悪性といわれています。猫では、全腫瘍の約17%で、そのうち90%が悪性であることが知られています。ウサギでは、きちんとしたデータはありませんが、比較的多く見られる腫瘍の1つです。

とくに悪性の乳腺腫瘍の場合、やリンパ節、肝臓、その他への転移を引き起こし、予後不良になることがあるため、発見したら、速やかな治療(ほとんどの場合は外科手術)が必要です。

原因

雌に多く(意外でしょうが、稀に雄にも発生します。雄に発生した場合は99%悪性です)、エストロゲン、プロゲステロンなどの性ホルモンが関与しています。若い時期に不妊手術を受けていないと発生率が高まります。

発生年齢

一般的に、犬では8~10歳以上ですが、若齢犬にもみられることがあります。猫では10~12歳以上の老齢に多く発生します。ウサギも高齢になると発生率が高まるようです。どの動物でも年齢を重ねるごとに発生リスクは高まります。

症状

『お腹に固いしこりがある』『おっぱいの1つ、もしくは複数が他のものより大きくなっている』などですが、腫瘍が大きくなりすぎていると自壊している場合もあります。自壊がなければ、動物は痛みもないし、とくに症状を示しません。

検査

乳腺腫瘍が疑われたら、まず、腫瘍のできた時期、大きさ、硬さなどを確認します。次に、腫瘍に針を刺すFNA(Fine Needle Biopsy)か、針を刺しシリンジで吸引するFNB(Fine Needle aspiration)という検査をして細胞の観察をします。ただし、乳腺腫瘍の場合、FNAやFNBで良性か悪性かを判断することは通常できません。FNAやFNBは、乳腺由来の腫瘍なのかどうかを判断することが主な目的です。また、皮膚にみられた腫瘍全般にいえることですが、軟らかいから良性、固いから悪性、固着がないから両性、固着があるから悪性、変色していないから良性、変色しているから悪性などと判断はほとんど無意味で不正確です。唯一いえるのは、急に大きくなってきたものは悪性の可能性が高いということです。

レントゲン検査、超音波検査では、乳腺と関係の深い卵巣や子宮の状態を詳細に観察し、他の臓器(とくに肺や肝臓)への転移の有無を確認します。また、血液検査とあわせて他の基礎疾患がないかなど、全身状態を詳細に検討し、手術時に麻酔に耐えられるかどうかをチェックします。

次回は、治療の話です。