No.401 ウサギの病気の予防

皆様あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

ウサギは暑さ寒さともに弱い動物のため、温度や湿度管理に気を付けて飼育することが重要です。適正温度は18~24℃、湿度は40~50%です。適温を保つためにはエアコンを常に稼働させておく必要があります。

不正咬合、胃のうっ滞・毛玉症、ソアホック(足底潰瘍)、爪のトラブル、斜頸(エンセファリトゾーン)が来院理由として特に多くみられる疾患です。最近は高齢のウサギに心筋症もよくみられます。

・不正咬合の予防は、金属製のケージを齧らせないこと、チモシーや高繊維のフードを与えること
・胃のうっ滞・毛玉症を防ぐには、日々のブラッシングと毛玉予防除去剤(ラキサトーンなど)を与えること
・ソアホックにしないためには、床材を硬いものにせずに芝や土を使うこと、太らさないこと
・爪のトラブルは、1~2ヶ月に1度の爪切りで多くは防げます
・斜頸(エンセファリトゾーン)は、血液検査で抗体値をみて素因があるかどうかはわかりますが予防はとくにないので、症状が出たらすぐに病院へ
・心筋症は5~6歳になったら年に1~2度の健康診断を行って、心不全の症状が出る前に早く発見することが重要です

ウサギの平均寿命は8歳程度といわれていますが、現在は10歳を超える場合も珍しくありません。きちんとした知識を持って健康に長生きしてもらいましょう。


今年はウサギ年です

こちらもご参照下さい
No303ソアホック(足底潰瘍、飛節糜爛)
No266ウサギの斜頸
No201胃のうっ滞・毛玉症
No135 ウサギの不正咬合 (Malocclusion)