昨日のウェスト動物病院飼主様セミナー『動物のがんについて』へご参加いただいた皆様、ありがとうございました。少しでもご参考になったなら嬉しいです。
平田先生の講演のサマリーです。
・動物にも人と同じ種類のがんがある
・ヒト:消化管のがんが多い
犬:できものの発生率は他の動物より多いが、良性のできものが比較的多い
乳腺や体表の腫瘍ができやすい
猫:できものはできにくいが、がん(悪性腫瘍)が比較的多い
うさぎ:子宮や卵巣のがんが多い
フェレット:膵臓や副腎などの内分泌のがんが多い
・良性腫瘍と悪性腫瘍の違いは、その場所から動かないか転移するか
・良性腫瘍が悪性腫瘍に変わってしまう場合もある
・がん細胞は様々な体内の免疫細胞に勝ったエリートなので、エリートにならないうちにやっつける
・できものをみつけたら:細胞の検査→悪性の疑い→転移の検査→治療法の選択
・リンパ球などの免疫細胞は年齢とともに減る
・ヒトのがん年齢は40歳、犬猫は5歳くらいから
・犬や猫はヒトの5倍のスピードで生きているのでがんの進行も早い
・犬や猫の生命力はヒトより弱い
・抗がん剤は副作用は出にくいがヒトのように強くは使えない
・早期発見にはよく触ってあげること
・食欲があるのに痩せてきたら要注意
・乳腺がんの予防のためには、早期の不妊手術
・猫では室内飼いにしてウィルス感染の確立を減らす
・様子をみることは全ての病気に対して選択肢の1つであるが、それが1番良い選択であることは少ない
・様子をみて良いかは獣医さんと相談
・動物の医療はヒトの医療ほど進んでいない
・できることが限られている中で、家族間、獣医師などとよく話し合って治療を決めることが重要
・最新の治療が最高の治療とは限らない
などでした。
ご質問には、次回のメルマガでお答えします。
また、がんについてはこちらも参考にして下さい→
No92 腫瘍1
No93 腫瘍2 悪性腫瘍の分類
No94 腫瘍3 悪性腫瘍の進行度
No95 腫瘍4 悪性腫瘍の治療
皆様ありがとうございました!