ヒョウモントカゲモドキは2週間毎くらいに脱皮を繰り返します。脱皮が近付くと皮膚全体が白くなり、鼻先から脱皮が始まります。古い皮を頭の方から尻尾の方にかけて自分で脱皮していきます。通常は2~3日以内に脱皮が完了します。脱皮した皮は最終的に指先まで皮を自身で外して食べてしまう事が多いです。
脱皮不全は、瞼、指先、尻尾に起こりやすく、指先や尻尾の皮膚に脱皮不全が起これば、残った皮が乾燥して指先に食い込んで血行障害を招き、最終的に指先が壊死を起こして指や尻尾が脱落してしまいます。瞼の場合は脱皮不全の瞼の裏側の皮膚が外れずに残り、乾燥した皮が硬化して眼球に食い込んで開瞼できなくなります。眼が見えなくなるので生餌を捕食することが出来なくなります。脱皮不全と油断していると命を落とすことになります。指先や尾は血行障害で壊死することがあります。
霧吹きをしたり、ウエットシェルターを設置するなどして、ケージ内の湿度を高めに保つことが脱皮不全の予防につながります。温浴を実施することも良いです。食餌の栄養学的バランスも考慮して頂く必要があります。カルシウムに加えてビタミンやミネラルを十分に与えることも脱皮を円滑にするために必要です。
脱皮不全の皮が残ってしまっている場合は、脱皮の皮を丁寧にピンセット等で除去します。壊死してしまった指や尾は外科的な処置が必要な場合もあります。
ヒョウモントカゲモドキの脱皮不全
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No324 ヒョウモントカゲモドキ