犬や猫やフェレットで、水分吸収を行う大腸に異常があって下痢が起こる大腸性下痢は、1回の便の量は正常かもしくは少なめで、回数は頻回になります。便の形状は軟便から液状で、大腸粘液が混ざっている場合は粘液便となります。多くは急性ですので体重の減少はあまり見られません。症状が長く続くと、身体がアシドーシスという状態になって呼吸が深く速くなることがあります。
成体で持病がなく、食欲もあって嘔吐や多飲多尿などの他の症状がない場合、原因は食べ過ぎや、食べ慣れないものを食べた、環境の変化、ストレスなどの単純なものが多いですが、幼体や高齢、持病がある場合は注意が必要です。
治療は、大腸を休ませることと安静です。食事は食べ慣れたものを、普段の半分の量から、次は6分目、その次は7分目と増やしていって、3日くらいかけて徐々に元の量に戻してみてください。脱水しないように水分は十分に採らせてください。お散歩は軽めにして、ドックランなどは回復するまで止めましょう。足やお尻を洗うくらいはよいですが、全身シャンプーも控えましょう。病院では、点滴や止瀉薬、整腸剤を使用することもあります。2-3日しても改善しない場合、嘔吐や血便、食欲不振、発熱などがあれば早目にご来院下さい。
また、ウサギやチンチラ、ハムスター、ジリスなどの齧歯類の下痢は、犬や猫と違って重症であることが多いので、様子をみることはせずに早目の治療が必要です。
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No123下痢