中部大学の武田邦彦先生のお話が興味深かったので引用させていただきます。
ヒトには、近いものほどバカにするという特徴があるそうです。とくに成長期、仕事を覚える若い時期などに顕著に見られるそうです。
例をあげると、学生時代には、自分のことを1番良くわかってくれて、1番親身に考えてくれるはずの『親』がうっとうしく、親より少し離れた『友人』の意見を尊重し、直接は接点のない『偉い人』の話はとてもよく聞く。また、就職して会社に慣れてくると、直接仕事を教えてくれた『身近な上司』のことをバカにして、『同僚』と自分たちに都合の良い意見(上司の悪口)を交わして鬱憤を晴らし、対して会ったこともない『業界の権威者』には尻尾を振る。というようなことです。
良い悪いではなく、これが、ヒトというものだそうです。一見、動物の話には関係なさそうですが…
毎年、多くの犬猫が殺処分になっていることは、みなさんもご存知だと思います。去年、神奈川県だけでも、犬515頭、猫4924頭、合計5439頭(行政や各団体の方々の努力で、全国的に見れば少ない方ですが)もの犬猫が殺処分を受けています。
行政の方々にとっても、すごく嫌な仕事だと思います。このようなことをマスコミは積極的には取り上げませんし、殺処分が少しでも減るため使われている税金も、まだまだ少ないのが現状です。一方、ホッキョクグマやパンダやトキについては、ちょっとしたことで多くの時間を使った報道がなされますし、注目度も高いです。また、パンダはレンタル料は1年1頭約1億円。トンボでもモグラでもネズミでも、命の尊さは同じだとは思いますが、ヒトと1番近くて仲良しのはずの犬や猫が、現在も、これほどたくさん殺処分されていることは悲しい現実です。納得できません。絶滅危惧動物を守ることと同列に語ることではないかも知れませんが、犬猫をはじめ、ヒトに身近な動物たちのことを、もう少し、しっかり考えるべきではないでしょうか。