SNSやYahooニュースで話題になっていたのでご存知の方もいるとは思いますが、アメリカのメディアによると、アメリカ、コネチカット州に住んでいたマーク・ロンゴさんは7年前、交通事故で母親を失った子リスを保護し8カ月育てて森に放しましたが子リスは怪我をして戻って来ました。野生に返すのは無理だと判断したロンゴさんは、このリスにピーナッツと名前を付けて飼育、愛らしい姿をインスタグラムに投稿するとフォロワーは60万を超えました。
ロンゴさんは昨年ニューヨーク州パインシティーに移住。自宅を「ピーナッツ・フリ―ダム・ファーム」と名付けた動物保護施設にして馬や牛なども飼育していたそうです。無許可で野生動物を飼うことは禁止されているため、ピーナツちゃんを教育用動物として認定してもらうため準備していました。
ところが、先月30日に州環境保全局の職員たちが施設にやって来て5時間にわたって家宅捜索し、ピーナッツちゃんと同居のアライグマのフレッドちゃんを押収しました。違法に野生動物を飼っていると複数の通報があったため調査したという事です。
そして今月1日、環境保全局はピーナツちゃんとフレッドちゃんを殺処分したと明らかにしました。CBSテレビによると、環境保全局は「リスが職員をかんだため、狂犬病検査のため2匹を安楽死させた」と説明していたそうです。
狂犬病に罹患しているかどうかを一番早く確実に診断できるのは脳の病理組織検査です。今回の状況の詳細はわかりませんが、やはり海外では狂犬病は怖ろしい病気の一つととらえられていると感じます。法律を守るのは大事なことだとは思いますが、この様な結果になった事にアメリカでも様々な意見があります。ロンゴさんのショックは大変なものでしょう。ピーナツちゃんフレッドちゃんには安らかに眠って欲しいです。
ピ-ナッツちゃん ロンゴさんのインスタグラムから
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