mSv(ミリシーベルト)、μSv(マイクロシーベルト),nGy(ナノグレイ)等の単位、原発事故のせいで最近よく耳にします。各専門機関のホームページなどに詳細が書かれていますが、なるべく簡単にご説明してみたいと思います。
まずは、Sv(シーベルト)という単位は、放射線によって人体に与えられたエネルギー量です。つまり『Svは人への影響の大きさを表す単位』です。
1Sv=1000mSv 1mSv=1000μSv です。
続いて、Gy(グレイ)です。放射線を浴びた空気が受け取ったエネルギー量です。
1Gy=1000mGy 1mGy=1000μGy 1μGy=1000nGy です。
それぞれ、/hが付くと、1時間あたりでという意味です。
原子力特別災害措置法では1Gy=1Svで計算しているようですね。
通常の生活でも、年間2400μSvぐらいの放射線は、自然界から浴びていると言われております。人の胸部レントゲン検査で60μSv、犬猫で40μSv、CT撮影は8mSv(8000μSv),飛行機で成田からニューヨーク間を飛ぶと100μSvぐらいだそうです。
一般的には、1回の被曝が100mSv(100000μSv)以下なら人体への影響はないと考えられています。
以上は1回の被曝に対しての話でした。しかし、気になるのは、事故を起こした原発の処理が長引いて放射線を連続して浴びた場合ですよね。
国際放射線防護委員会が勧告している被曝の上限値を線量限度といい、一般人に対しては1年間に1000μSv、職業人は5年間の平均が20000μSv/年を超えないこととされています。
では、自治体の計測している放射線量から単純に計算してみるとどうなるでしょうか?
神奈川県安全防災局の出している数字は(去年の同時期の倍ぐらいの値です…)3月18日の値で50~70nGy/h(0.05~0.07μSv/h)です。多目に見積もり0.1μSv/hとして、365日24時間、ずっと屋外にいて、放射線を浴び続けたとして計算してみます(ありえない状況ですが)
0.1μSv×365×24=876μSv
となり、1000μSv以下です。線量限度を超えません。
つまり、学説が正しく、各測定値が正しく、これ以上被害が大きくならなければ、神奈川県ではとりあえず安心だと言えます。
横浜市民の方ならば慌てて遠方へ避難する状況ではないと思います。被災地の方々に物資が届くように、不必要な分までの食料やガソリンの購入は止めましょう。
参考にして下さい
原子力・エネルギー教育支援情報提供サイト『あとみん』から引用
注:一部の携帯電話では画像を見ることが出来なかったり、文字が小さくて読めない場合がございます。詳しい図表をご覧になる場合には、パソコンから「あとみん」(http://www.atomin.go.jp/)の図表→日常生活と放射線をご覧ください。