角質層によく作用するシャンプーのやり方は、
1.角質層に水を含ませる:30度以下の水で5分間肌をよく濡らします。角質層によく水を含ませることによってシャンプーの成分が作用しやすくなります。
2.角質層にシャンプー成分を作用させる:シャンプー剤を付着させ10分間待ちます。乱雑にこするのは角質層を取り除くだけです。優しく行って下さい。
3.残存する余分な成分を取り除く:30度以下の水でよくすすぎます。
4.タオルドライをします。こすり過ぎないように注意して行って下さい。
5.冷風でドライヤーをあてます。この時も、ドライヤーの温度をあまり高くしない方が良いです。
30度の水が冷たすぎると感じる方は35度くらいでもよいと思いますが、ヒトが快適な40℃前後のお湯は犬の皮膚には熱すぎるようです。熱いお湯は末梢血管を拡張させ、痒みを誘発する場合があります。ドライヤーの温度についても同じことが言えます。シャンプーの回数については、最近、皮膚専門の獣医師たちからは、最初は週に2~3回のシャンプーが推奨されていますが、お忙しい方はできる範囲で構いません。効果が出てきたら、週に1回、10日に1回と減らしていきます。最終的には月に2~3回で皮膚が良い状態に保てるのが理想だと思います。また、どんなシャンプーでも、その犬に合う、合わないはあります。使用しておかしい場合は、早めにご相談下さい。
最後に犬の被毛ケアのポイントです。
・ブラッシングは日頃のケアとしてもっとも大切です。毛のもつれや毛玉の防止、むだ毛や抜け毛の処理をします。
・毛にも配慮したシャンプー、コンデショナーを使用して、静電気の防止、摩擦の防止、pHの調整、毛の保護をします。
・トリミングは犬種によっては非常に重要です。蒸れやすい部位、汚れやすい部位のケア、夏の高温多湿時に短くしておくのもお勧めです。
・とくに蒸れやすい間擦部(脇や股、皺の間)などをドライイングするのも重要です。