No.289 ヘビの便秘

爬虫類が持つ総排泄腔という器官は、排便、排尿、生殖、産卵などの機能を持っていますます。細長い身体を持つヘビは、尿と同時に作られる尿酸結石を詰まらせて便秘を引き起こしやすい動物です。食べ過ぎや運動不足は便秘を引き起こしやすくします。また、温度や湿度の低下も便秘の誘因となることがあります。温度が低いとヘビは熱源に巻き付き腸内の便を乾燥させます。湿度が低いと水分の蒸発量が増え状況を悪化させます。

治療の最初は飼育環境の改善です。空気を乾燥させる可能性のある木くずやダンボールで出来た備品を除去し、加湿器などを使い湿度を上げます。運動量を増やし、食事の頻度を減らし、食事を小さくして消化しやすいものを与えることも大切です。また15分温浴くらいの温浴を4~5日続けるのも効果がある場合があります。

それでもダメな場合は浣腸や下剤を用います。命にかかわるぐらいの便秘が起こってしまった場合には外科手術を選択する場合もあります。

ヘビの写真が出ますので苦手な方はクリックしないで下さい
写真1
写真2
便秘のコーンスネークの総排泄腔の膨らみ