8月3日にペット保険会社が実施している新型コロナウイルスに感染した飼主様からのペットホテルにおいて、2頭の犬がPCR検査陽性であったとのプレスリリースがありました。この件に対して、東京都獣医師会が飼主様向けの文章を発表しました。
1.PCR検査は、飼い主が新型コロナウイルス感染者であるかペットが新型コロナウイルス感染者と濃厚接触した場合にのみ推奨されます
2.ペットから人への感染は報告されていません
3.飼育環境下でのペットからペットへの感染は報告されていません
ネットニュースなどでも報道されたので、不安を感じられている方もいらっしゃることと思います。この報道により、ペットへの感染を心配する飼主様から、「ペットのPCR検査はどこで受けられるの?」といった問い合わせがありますが
・ご自身や同居する家族が新型コロナウイルス感染症に感染していない
・新型コロナウイルス感染者とペットとの濃厚な接触がない
上記の場合、ペットのPCR検査は世界的に推奨されていません。
PCR検査は、検体を採取した時点で、採取した部分(喉の奥や鼻腔内等)にウイルスの遺伝子があったかどうかが分かる検査です。その後の日常生活の中でウイルスが付着する可能性はありますから、PCR検査での陰性結果を維持するためには、「検査後に一切外出しない」「人と会わない」といった極端な行動制限をしない限り、毎日検査をし続ける必要があることになります。これまでの各国からの報告によると、PCR検査の後、抗体検査でも陽性となり、感染が確認された犬や猫においても、10日から2週間が経過するとウイルスの量は大幅に減り検出不可能になります。そこで、感染者の飼育動物に対し、念のために2週間の検疫(感染対策を講じて接する)期間をおくように提案しされています。ペットを守るために大切なことは、飼主さんが感染しないことです。