成長期の骨には成長板があり、そこで骨が作られ長く硬く成長していきます。特に長幹骨という長い骨(腕や足の骨)では、成長板は重要な組織です。
しかし、成長板は普通の骨と比べると脆く、落下や激突などの外力の衝撃によって折れやすい部分です。成長板が折れたままになると、骨の成長が阻害され、骨が短くなったり、曲がったりします。
成長板の骨折にはソルターハリス分類という5つのタイプがあります。
青いラインが成長板です。
Type1:まっすぐに成長板が剥がれる
Type2:剥がれた成長板の上に骨片が付く
Type3:成長板の遠位の骨端が割れる
Type4:成長板を貫くように割れる
Type5:成長板が圧迫で機能しなくなる
どのタイプも、治療の基本は外科手術ですが、骨の成長に対する障害を最小限にするために正確な整復と強い固定が必要です。また、若い動物は骨の癒合も早いので、変な形にくっつかないように、早期の手術が必要です。
Type-4のレントゲン写真