No.239 新型コロナウイルスの犬や猫への感染の可能性について 2

前号のメルマガでお伝えした通り、香港から、犬が新型コロナウィルス(COVID-19)に感染したという話が流れましたが、新型コロナウィルスに感染しているヒトが飼っている犬に、PCR検査で弱い陽性反応が繰り返し出たということで、犬は反応が陰性になるまで隔離だそうですが、今のところその犬に症状はありません。現時点では、動物からヒトや他の動物に感染を媒介するかどうかはきちんとわかっていませんが、新型コロナウィルスが変異をすることに対しては警戒が必要です。

以下、国際獣疫事務局(OIE)からの見解です。
・先日の香港で見られたペットへの感染については、犬での発症の証拠はない。および、犬からヒトへの感染の証拠もない。
・ただし、感染していることがわかっているヒト、すなわち、新型コロナウィルス(COVID-19)の治療を受けている人は、動物との密接な接触を避けた方がよい。

混乱している理由の1つは、現在の新型コロナウィルスのPCR検査(遺伝子検査)の感度が70%程度だということがあります。感度とは「その疾患を持つ人が検査を行った場合に陽性となる頻度」であり、つまり感度70%の検査は30%の方は本当に新型コロナウイルス感染症なのに陰性と出てしまうということです(特異度という「その疾患を持たない人が検査を行った場合に陰性となる頻度」という言葉もあります)。つまり、PCR検査で陰性と診断されても、実は新型コロナウイルスに感染している場合もありますし、当然、陽性と診断されても感染していない場合も出てきます。現在の状況で陽性反応が出ると、本人のみならず周囲や各医療機関も大変なことになってしまうのはご存知の通りです。

現在当院では、通常のアルコール消毒に加え、オゾンや、新型コロナウィルスを15秒で死滅させるマイクロシンをディフューザーで院内を循環させ対策をしています。経済への打撃も大変なものになっています。春が来て気温や湿度が上がって早く終息して欲しいですね。

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