寒い季節になりました。冷えは健康にさまざまな悪影響を与えることが知られていますが、その理由はいくつかあります。
1. 血流の悪化
体が冷えると血管が収縮し血流が悪くなります。血液の流れが悪くなると、酸素や栄養素が体の隅々まで届きにくくなり疲労感やだるさが増します。また、冷えによる血行不良は筋肉の凝りや関節痛の原因になります。
2. 代謝の低下
体温が下がると基礎代謝が低下します。代謝が低いとエネルギーの消費量が少なくなり、体の機能が低下することで体重の増加や内臓の働きが鈍くなります。また、消化機能が低下すると便秘や胃もたれを引き起こすことがあります。
3. 免疫力の低下
体温が下がると免疫機能も低下します。体温が1度下がると免疫力が30%低下するといわれており、細菌やウイルスに対して抵抗力が弱り感染症のリスクが高まります。
4. 自律神経の乱れ
冷えは自律神経の働きを乱す原因となることがあります。冷えに対処しようとして体が血流を調整するため、交感神経が過剰に働き自律神経が乱れやすくなります。その結果、睡眠障害やストレスの増加、さらには消化不良やホルモンバランスの乱れを引き起こすことがあります。
5. ホルモンバランスへの影響
冷えはホルモンバランスに影響を与えることがあります。とくに、ホルモン代謝力の落ちている高齢動物、持病がある場合は注意が必要です。
これらの理由から、体を温めて血行を良くし基礎代謝を維持することが、動物の健康維持にとって重要です。温かい環境もそうですが、湿度も重要です。寒い時期は加湿をしましょう。適度な運動、食事も工夫して体温を保つことが冷え対策として効果的です。
推奨される室温と湿度の目安(個体差はあります)
犬:室温20~24℃、湿度40~60%
猫:室温20~25℃、湿度40~60%
フェレット:室温15~24℃、湿度40~60%
ウサギ:室温16~22℃、湿度30~60%
チンチラ:温度15~20℃、湿度30~40%
モルモット:室温18~24℃、湿度50~60%
ハムスター:室温20~26℃、湿度40~60%
セキセイインコ・オカメインコ:室温20~28℃、湿度40~60%
文鳥:室温25~28℃、湿度50~60%
ヒト:室温25~28℃、湿度50~60%
冷えには注意しましょう