No.151 猫の排泄の問題

猫のトイレの失敗が続く場合は、まずは病気の可能性を排除します。泌尿器系疾患などがないことがわかったら、トイレが嫌か、マーキング(スプレー)を考えます。

猫はもともと、大きな面積を使って時間をかけて排泄します。猫の理想のトイレは
・体長の1.5倍以上の大きさ
・天蓋はなし
・細かい砂の粒で固まるタイプ
・近くにうるさい電化製品がない
・夜でも多少は光がある
・数は猫の飼育頭数+1
です。トイレの縁に立って排泄していたり、短時間しかトイレにいなかったり、排泄後すぐにトイレから飛び出して来たり、トイレのあとに後ろ足を振っているようなときは、そのトイレを気に入っていない可能性が高いです。

粗相をしてしまったときの基本的な対処は、酵素系のクリーナーでアンモニア臭を完全に取り除き、猫の嫌いな柑橘系のにおいをその場所に残します。そして1番大事なことは叱らないことです。叱ると問題が悪化することが多いです。

スプレー(マーキング)は、猫どうしのラブレター、お手紙(現代風にいえばLINE、メール)に近いといわれています。しっぽを上げて少し震わせて排泄します。対処の基本は去勢・不妊手術です。これで89%が解決します。また、窓などから外の猫が見えるときは、その窓をブロックして、複数頭飼育している場合は猫どうしの関係性に問題がないかを考えます。また、ストレスを軽減することも必要です。

問題行動の解決は問題が起こってから早ければ早いほど効果的です。なるべく早目にご相談下さい。

今回のメルマガは、入交眞巳先生(日本ヒルズコルゲート株式会社)のセミナーを参考にしています。