No.138 第16回 飼主様向けセミナー

昨日の飼主様向けのセミナーにご参加くださった方々、ありがとうございました。是枝先生による跛行のお話はいかがでしたでしょうか?簡単にまとめると
・人工股関節
・股関節形成不全(HD)
・レッグペルテス(LCPD)
・前十字靭帯断裂(CCLR)
・犬猫の関節炎のサイン
のお話でした。

アンケートにあったご質問にお答えします

Q.一般の病院で人工関節の手術を専門医にやってもらうことは可能か?
A.高度な整形外科手術のための設備がある病院ならば可能です。当院は可能です。

Q.犬の人工関節の手術代は?
A.動物のサイズにもよりますが60-80万円くらいです(その約半分は、人工関節のキットの代金です)

また、参加されなかった方でも自宅でも応用できる関節炎のサインを挙げておきます。

犬の関節炎のサイン
・運動量の減少:走りたがらない、散歩を嫌がる、ボールなどで遊ばなくなる
・ジャンプできない:上り下りをしなくなる、車やソファに飛び乗らなくなる
・前肢:脚をひきずって頭が上下する(頭が上がってしまう胞の脚に問題)
・後肢:お尻が上下する(お尻が上がってしまう方の脚に痛みがあることが多い)
・関節の硬さ:関節が硬くなると歩幅が短くなる
・不自然な姿勢:
座り方や立ち方が不自然
脚が左右に流れる
体重が体の中心に来ていない
背中が丸まっている
通常犬の背中はまっすぐ、まっすぐでないのは痛みのサイン

猫の関節炎のサイン
・12歳以上の猫の90%に関節炎がある(治療を受けているのは7%)
・猫は身軽なため症状を見落としやすい
・ジャンプをしなくなった:猫は高いところに登ったりするのが好きな動物
・ジャンプが低くなった:ジャンプはするけど高さが低くなった
・関節の硬さ:歩幅が狭くなりゆっくり歩く
・歳を取ったように見える:
歳を取っても関節が健康なら俊敏
動きに制限が出ると歳を取ったようにみえる

関節炎は元に戻せません。悪化する前に、原因を特定し、早期に進行を抑えることが大事です。

こちらもご覧下さい
No102前十字靭帯断裂1
No103前十字靭帯断裂2