No.3 飲水量とPUPD

1日あたりの正常な飲水量は体重1kgあたり,犬や猫で40cc~60cc、ウサギ50cc~150cc,フェレット70cc~100ccといわれております。

一般的に飲水量が増えて尿が多くなる状態を、多飲多尿:PUPD(Polyuria Polydipsia 英語だと多尿多飲ですが)と呼びます。

犬や猫の場合、100ccを超えたあたりでPUPDと判断します(60~100ccはグレーゾーンです)。PUPDの主な原因としては、腎障害、肝障害、糖尿病、子宮蓄膿症、甲状腺疾患、副腎疾患、薬剤(ステロイド等)などが挙げられます。

ウサギは、口腔内やお腹の痛みがあると飲水量が増えるようです。

フェレットは、喉が渇くと食欲が落ちる傾向があります。

いずれにしても、大きな病気のサインであることがよくあるので、日頃のチェックは大切です。飲水量や尿量が増えたなと感じたら、早めに病院へご相談下さい。

また、よく『ミネラルウォーターを飲ませてはいけないんですか?』という質問を受けます。たしかに、ミネラルウォーターは結石を作るので与えないこと。と書いてある本がたくさんあります。個人的な意見ですが、硬度の低い軟水や中軟水なら構わないと思います。どうしても心配な方は湯冷ましをあげるとかも良いと思います。ちなみに一般的に売られている、六甲のおいしい水、南アルプスの天然水、ボルビック、クリスタルカイザーは軟水、エビアンは中硬水、コントレックスは硬水です。当院の入口においてあるアクアクララも軟水です。安心してワンちゃん、ねこちゃんに飲ませてあげて下さい。